Thailand タイ産手長エビ試食会

大ぶりで身がたっぷり、見た目も豪華 日本の食卓に売り込みたい

タイから日本に輸入されているエビといえばクルマエビ科の「ブラックタイガー」や「バイメナエビ」が有名だが、東南アジアの河川が原産地の「手長エビ」も、タイでは高級食材として人気が高い。1尾300~600グラムとバイメナエビなどに比べかなり大きく、プリプリした身が多く詰まっている。味の濃い「みそ」も特徴だ。日本では知られていないこのタイの手長エビを売り込もうと2月末、タイ大使館主催の試食会が東京都内で開かれた。【毎日アジアビジネス研究所

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手(はさみ)の部分が美しい青色で、高級感が漂うタイ産手長エビ

タイの高級食材を和洋中の料理に

この手長エビは、タイ語で「クン・ガムグラーム」と呼ばれる大型の手長エビ。ブラックタイガーやバイメナエビに比べサイズが大きく、見た目が豪華で「ごちそう感」がある。大柄でプリプリした身が多く詰まっており、また「みそ」の分量が多く味が濃いのが特徴。タイでは1尾をそのままの姿で焼き上げる焼きエビ(クン・パオ)やトムヤムクンの材料として人気がある。

タイの高級食材を和洋中の料理に特に日本人観光客も多い中央部の古都アユタヤの名物として知られる。レストランでは大きめの焼き手長エビが1皿(5~6尾)1000バーツ(約3300円)程度で提供され、タイの物価水準を考えるとかなりの高級食材だ。

試食会では、焼き手長エビやトムヤムクンのほか、中華風の塩炒め、洋風のチーズをのせたオーブン焼きなど、日本の食卓を意識した手長エビづくしの料理が提供された。また「みそ」の味わいを生かしたタイの炒め緬「パッタイ」や焼きめし「カオパット」も紹介された。

出席したタイのシントン・ラーピセートパン駐日大使は「タイは農産国であり、『世界の台所』として日本にも多くの食材を輸出しています。日本の消費者に、これまでのタイ産のエビとはひと味違う手長エビを味わってほしい」と語った。

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見た目も豪華なタイ産の「手長エビ」を様々に料理した試食会で、料理を紹介するタイのシントン・ラーピセートパン駐日大使(手前)と大使夫人(中央)=東京都港区のタイ料理レストラン「アジアン・タワン汐留店」で

タイ産エビの新しい選択肢 希望あれば生産者団体を紹介

タイ産農水産物の日本への売り込みを担当する大使館農務担当官事務所のチョンティサック・チャーオパークナーム公使参事官によると、手長エビの生産量は年間2万トンほど。バイメナエビなどに比べ養殖に時間がかかるため生産量は少ない。タイ湾に面した沿岸部が産地のバイメナエビとは違い、淡水性のため中央部や東北部の内陸部で養殖されている。多くがタイ国内で消費され、輸出に回るのは10%程度。現在は中国、ミャンマー、米国などに輸出されており、日本にはほとんど入っていない。

.jpgチョンティサック公使参事官=写真=は「タイ人にとっては『トムヤムクンはこのエビ』というほど人気のあるエビ。バイメナエビやブラックタイガーを代替するのではなく、新しい選択肢として日本の食卓に広げたい」。現在5562業者が養殖に携わり、その4分の1が(国際的な水産養殖の基準である)GAP認証を受けているという。公使参事官は「関心があれば農務省水産局が生産者団体を紹介するので、大使館農務担当官事務所に声をかけてほしい」と、日本の商社や流通小売業者などに呼びかけている。

タイ大使館農務担当官事務所 agrithai@extra.ocn.ne.jp