img_5936.jpg早稲田大学、北京大学(中国)、高麗大学(韓国)の学生がキャンパス・アジア(CAMPUS Asia)プログラムでチームを組み、東日本大震災の被災地、岩手県大槌町をフィールドワークし、社会課題と解決方法などを演劇の形で表現する――。早稲田大学で16日に行われた3大学の発表会は計37人の学生が5つのグループに分かれ、震災当時の自分の受け止め、岩手県の高校生らから聞いた話、自分たちでできること、それらを踏まえた社会変革などをグループごとに演劇という表現方法で伝えた。

日中韓の学生で多層的紛争解決・社会変革

IMG_5904キャンパス・アジアは文科省補助金事業の「大学の世界展開力強化事業」の一つで、早稲田大学は、北京大学、高麗大学とともに「多層的紛争解決・社会変革のためのグローバルリーダー共同育成プログラム」を立案し、2016年にキャンパス・アジアのプログラムに採用された。

 

キーワードは「感情」

IMG_5920早稲田大学の担当は梅森直之・政治経済学術院教授と小山淑子・留学センター講師だ=写真。梅森、小山両氏は今回のプログラムのキーワードを「感情」とし、単なるプレゼンテーションではなく演劇という形で表現させた。しかも、結論だけではなくプロセスを重視し、グループごとに表現を自由に考えさせた。梅森氏は「8日前に初めてあったような学生が経験を共有し、共同で表現していく過程で大きな感動を得ていった。エンパワーメント(人間の持つ本来の能力を最大限にまで引き出すこと)を高めることにつながります」と話す。国際機関で災害や紛争地の危機対応と復興支援の経験を持つ小山氏は「大災害などではストレス・マネジメントが重要になる。『感情』は大切なキーワードです」と指摘する。

参加した早稲田大政経学部4年の末富健丸さんは「政治経済を学ぶ学生として感情を表現することには慣れていない。政策やビジネスの論理だけではなく、現場での感覚、心で感じることの大切さをこのプログラムで学んだ」と語る。

キャンパス・アジアでは、これまで広島、長崎をフィールドワークして「戦争」に関わるプログラムを実施している。(毎日アジアビジネス研究所・清宮克良、写真も)