毎日アジアビジネス研究所と早稲田大学社会人教育事業室が企画・プロデュースする「ビジネスイノベーション創造講座」の第2回目「投資・金融の未来のあり方」が1月24日、東京都中央区日本橋1のCOREDO日本橋内にある「WASEDA NEO」(早稲田大学日本橋キャンパス)で開催された。

dsc022202回目の今回は、外資系投資会社勤務後、ロボアドバイザーで個人投資家の資金を預かる「株式会社お金のデザイン」を創業した同社会長、谷家衛(たにや・まもる)氏=写真左=と、「引きこもり」の少年時代を過ごした後「paperboy&co.」(現GMOペパボ株式会社)を創業し、現在は国内最大規模のクラウドファンディング・サービス「株式会社CAMPFIRE」の社長を務める家入一真(いえいり・かずま)氏=写真右=が登壇。国内有数のエンゼル投資家(起業家のスタートアップを支援する個人投資家)として知られる両氏が、ポスト資本主義時代の新しい投資のあり方などについて意見を交わした。

自身にとって何が幸せか--谷家氏

dsc02179谷家さんは現代の資本主義について「(資源や情報などの)レバレッジが効くファクターに資金が集中し、それに強い人(企業)が極端に恵まれて貧富の差が拡大した、いびつな社会」と分析し「もう一度、適正な資本配分とはどうあるべきかを考えなければならない」と指摘した。

自身が発起人代表として関わった長野・軽井沢の全寮制国際高校「ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン」の例などを挙げ、「人のお金を預かっている時はリターンを出すことが責任だったが、ISAKをやるときに考えたのは『(自身にとって)何が幸せか』ということ。私のモットーは『one life, enjoy the quest of realizing yourself』。社会の基準に関係なく、自分で好きだと思えることをやっていくべきで、お金だけではなく自身が満足を得られる投資が増えてきたら、(資本主義の状況は)変わってくるはずだ」と述べた。

個人の感情とともにお金が行き交う世界を--家入氏

dsc02202一方、家入さんは「いじめをきっかけに不登校になり部屋から出られない10代を過ごしたが、起業によって救われた。『誰もが声を上げられる世界をつくる』を人生のテーマに、生きづらさを抱える人のための安心して挑戦できる場所づくりや、次世代の起業家に投資してきた」と、自身のエンゼル投資家としてのスタンスを語った。

さらに「少子化、高齢化で経済が小さくならざるを得ず、介護や福祉といった今までのセーフティーネットの仕組みが崩壊していく。自分たちがどういう共同体を作っていくのか、新しいロールモデル作りにマルチセクターで向き合っていかないといけない」と指摘。「お金のデジタル化で、お金が個人から個人へ感情とともに滑らかに行き交う世界。そんな風にお金をカラフルにしていきたい」と述べた。

次回は2月20日

「ビジネスイノベーション創造講座」第3回目は2月20日、博報堂広報室CSRグループ推進担当部長の川延昌弘氏と、株式会社TREE創業者の水野雅弘氏を招いて「SDGsと日本そして世界」のテーマで開かれる。問い合わせはWASEDA NEO事務局(03・6262・7534)