外灘の「京都ハウス」 上海・工藤哲

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京都の伝統工芸品などを展示販売する「京都ハウス」が2019年末、上海の中心地・外灘にオープンした。京都府にとっては伝統工芸品や特産品を販売する初めての海外常設店舗だ。漆器や陶器、清酒などを手がける府内の職人の品々が展示されている。

「京都ハウス」は、京都府と19年5月に文化、旅行、科学技術イノベーション、医療の分野で連携協定を結んだ中国の投資会社「復星国際」が開設。ショッピングモールの一角に設けられた。外灘はおしゃれな雰囲気で知られ、富裕層の若者らに向けて京都の一流品の知名度を高める狙いだ。

オープンのセレモニーで西脇隆俊・京都府知事は「京都は1000年以上都として栄えた。ここでは歴史と伝統、文化に裏打ちされた逸品ばかりを紹介している。ぜひその質を実感してほしい」とあいさつし、同社トップの郭広昌会長の熱意もありオープンの準備を進めてきたと紹介した。

同社は不動産や観光などに幅広く投資し、郭会長は「中国のウォーレン・バフェット」とも呼ばれる。この席で郭氏は「私や家族は京都が大好きで、訪れるたびに職人たちが作った工芸品を持ち帰ってきた。幼いころから職人の技能には敬意を持っていた。日本の職人の工芸品を上海の人に紹介することはただのビジネスではなく、両国民の相互交流につながる」と期待を語った。

展示された品の一つが、日本では仏壇に置かれ、棒で叩くと高く澄んだ音が出るお椀のような形をした「おりん」だ。おりん作りに代々携わる宇治市の南條和哉さん(41)によると、国外では瞑想や時間切り替え、お守りといった用途で注目され始めており、香港の展示会でも予想以上の人気を集めた。「癒しを求めておりんに興味を持つ上海の人もいるかもしれない」と手応えを語る。音を鳴らす実演をすると、多くの若者が足を止め、じっと眺めていた。このほか京都市の陶芸家、涌波まどかさんのお香セットなども注目を集めた。

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京都の「おりん」の音色に関心を示す若者ら=上海の外灘で2019年12月19日、工藤哲撮影

予期せぬ新型コロナウイルスで売り上げに影響が出たものの、オンラインを駆使したPRで軌道に乗ってきた。京都からは今後も職人が訪れる見通しだ。古都の伝統品が上海でどう受け入れられるかに注目したい。(2020年7月、上海支局