「世界初」で観客を解禁した台湾プロ野球:台北・福岡静哉

•Ÿ‰ªÃÆ@–{ŽÐˆõ@­Ž¡•”@m‹LŽÒ‚̖ځn
新型コロナウイルス対策の封じ込めに成功している台湾で5月8日、プロ野球が今季初めてファンの入場を解禁した。日米韓などに先駆けて4月12日に無観客で開幕したのに続く「今季世界初」の快挙だ。

台湾は野球が盛んで、4球団が優勝を争うプロ野球も人気だ。日本球界との交流も深い。陽岱鋼選手(巨人)や王柏融選手(日本ハム)らは日本で活躍し、元阪神選手の林威助さんは台湾のプロチームで2軍監督を務める。

政府の新型コロナ対策本部はプロ野球の運営団体と協議した結果、観客を1試合あたり1000人以下に限定し、入場を許可した。北部・新北市の新荘球場には試合開始前からユニホームを着たファンの行列ができた。入場時には体温測定と手の消毒、マ
スクの着用が義務づけられ、球場内では水と薬を除いて飲食は禁止。指定された座席にしか座れず、一定の間隔が空くように配置された。それでもファンは大喜びだ。観戦した会社員、林伯穎さん(28)は「感染対策に成功した政府に感謝の気持ちでいっぱいです。今季、世界で初めてプロ野球を観戦できるファンになれてとても光栄。日本のプロ野球も大好きなので早く開幕してほしい」と話した。

新荘球場であった試合開始前のセレモニーでは、現場で感染対策に尽力してきた政府の若手職員たちが防護服姿で球場に整列。「英雄」と紹介され、ファンから熱烈な拍手を受けた。さらに政府対策本部長の陳時中・衛生福利部長(衛生相)がユニホーム姿で登場。1月下旬から1日も休まず指揮に当たる陳氏は「鉄人大臣」の愛称で親しまれる。台湾では「新規感染確認ゼロ」が相次いでおり、陳氏の背番号はこれを象徴する「0(ゼロ)」。球場全体に「陳部長、
ありがとう!」と感謝の声が鳴り響いた。コロナウイルスの封じ込め成功を象徴する光景だった。

陳氏はマイクを握り「心の健康を保つことが大切です。マスク着用や手洗いといった対策を徹底した上で、楽しみながら防疫をしましょう」と呼びかけた。コロナ対策で最も重要なのは市民の行動変容だが、ストレスも伴う。陳氏のように心に寄り添った温かいメッセージを伝えるからこそ、市民の協力を得られるのだと実感した。(2020年6月 台北支局