中国式コロナ対策 上海・工藤哲

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深刻な状況が1月から中国で盛んに報道され、国内の死者が4600人を超えた新型コロナウイルス。中国政府や各地の当局はどんな対策を打ち出し、患者や死者の増加を食い止めたのか。

1月23日に湖北省武漢市で「都市封鎖」をし、人や交通、市内外の往来を制限した。マンションなどの出入り人数を世帯ごとに最小限にした。医療態勢を拡充し、武漢市では「雷神山病院」などを10日間余りで建設。マスクや防護服を湖北省に集中させ、上海などから病院関係者が次々と武漢入りした。

習近平国家主席は「人民戦争」と表現し、軍を投入。ある政府関係者は「まさにこれは本気の戦いですよ」と真顔で私に語った。

上海でも対策が打ち出された。人の集まる公園やホール、映画館が閉じられた。駅やデパートなどの公共の場所では検温を義務づけた。外出時のマスク着用が必須になり、主要オフィスの出入りは禁じられ、メーンの空調(暖房)は長い間止められた。

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ショッピングモールに入る人に検温する警備関係者=上海市内で2020年2月11日、工藤哲撮影

各地のマンションでも居民委員会と呼ばれる住民組織の管理が続いた。出入りで居住証明の提示が必要になり、荷物や食事の配送員は入れなくなった。エレベーターのボタンにはラップが貼られ、頻繁に交換された。家庭の食習慣も見直されそうだ。

スマートフォンも手放せなかった。データや個人情報をもとに、感染者が確認されればアプリで所在や経過日数を確認できた。2月に「健康コード」が導入され、リスクの度合いが3色で表示された。

日本から見れば「やり過ぎ」かもしれない。だが中国人の多くは「そういうもの」「当然」と受け止め、一定の効果があったと考えている。

医療制度や態勢、地域事情、衛生管理の考え方の違いもあり、日本との比較自体に無理があるかもしれない。だが中国の対処やその効果の有無を冷静に記録し、振り返る意義はあると思う。

5月11日には上海ディズニーランドが3カ月半ぶりに営業再開した。入場者を2~3割に抑え、オンライン事前予約やマスク着用を義務づけ、キャラクターや列での接触を避けるスロースタートだ。経済や市民生活は既に動き始めている。どんな形で徐々に通常に戻していくのか。かじ取りを注視したい。(2020年6月 上海支局