広がるオンライン診療 上海・工藤哲

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上海市中心部にある复旦大学付属中山病院。オンライン画面に、女性患者とマスクを着けた女性医師が映し出された。

患者「 パリの大学で働いているのですが、新型コロナウイルスの感染が深刻で、ちょっと体調の不安を感じたので問い合わせました。せきが出て頭痛がします」

医師「血圧、体温は自分で測りましたか」

患者「測りましたが発熱はありません」

医師「最近人の密集した場所に行きましたか」

患者「最近は外に出るのは減らしています……」

医師「 いろいろ話を聞くと、おそらく普通の風邪です。もしせきがひどくなり、胸が苦しくなったら病院に行って下さい。この2日は家で多く水を飲み、外気を通して手も洗って下さい」

患者「ありがとうございます」

こうした患者とのオンライン診療の様子が3月9日、国内外メディアに公開された。チベット自治区に住む男性患者とやりとりする様子も映し出され、地元の病院で出された検査結果を画面に掲示しながら相談していた。

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オンラインでパリ在住の女性患者(画面右)の相談に応じる女性医師(画面中央)=上海市の复旦大学付属中山病院で3月9日、工藤哲撮影

病院では1月31日に24時間対応の発熱の問い合わせ窓口を開設。210人の専門家がスマートフォンの画面で応対する。一カ月余りで延べ約18万件の利用があった。主に体の状態を聞きながら、自宅待機や隔離すべきかなどを助言している。

上海では2015年ごろからオンライン診療が本格化。今ではスマートフォンのアプリなどを通して診療費用を確認し、医師を選べる。支払いはスマホで可能だ。病院の担当者は「薬剤師や3年以上の経験を持った医師が応じる態勢を備えている」と自信を示す。

感染拡大で、2月下旬から件数は急増している。中国では次世代移動通信規格「5G」技術が利用され、利便性は高まる可能性があるが、担当者は「多くの人が一度に問い合わせた時にどう対応するか。それをどう調整するかが課題。今後は人工知能(AI)を駆使していくが、遠距離で血液や心臓の状態も把握できるようにしていきたい」と意気込む。

日本でも実用化が急がれるオンライン診療。この分野では、中国の試行錯誤は注目に値しそうだ。(2020年5月 上海支局