ネットサービスの充実が買い占めを防止 ソウル・渋江千春

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東京にいる韓国人の友人から、棚がからっぽになったスーパーの写真が送られてきた。新型コロナウイルスの影響で、3月末に週末の外出自粛が呼びかけられた時だ。

韓国では一時期、マスク不足が深刻だったが、政府が薬局で1週間に2枚ずつ買える制度を作り、混乱は収まった。食料品やトイレットペーパーなどの生活必需品の買い占めはほとんど聞かない。不思議がる私に、別の友人は「韓国は宅配サービスが発達しているからよ」と説明する。

韓国統計庁によると、感染拡大が始まった2月のオンラインショッピングの取引額は、約12兆ウォン(約1兆円)で、昨年同月より約25%増加。特に食料品は7割、飲食店の出前などの飲食サービスは8割増だ。

通販大手「クーパン」でも、1日の出庫件数が2月中旬からしばらくは、2019年末より3~4割増になった。3月に入り少し落ち着いたが、それでも1~2割増で推移しているという。スムーズな物流システムが対応を可能にした。同社は注文の翌日午前7時までの配達を約束する「夜明け配送」や、注文翌日の配達を約束する「ロケット配送」サービスを提供しているが、AI(人工知能)が購入履歴を分析、注文を予測し倉庫に商品を用意している。

飲食店の出前も携帯電話のアプリが普及している。「ウーバーイーツ」と似た仕組みだが、とんかつや刺身などの日本食だけでも、数十軒が表示される。いつでも注文できて、すぐに受け取れる安心感が、パニック防止に一役買っているようだ。

もちろん、頼りすぎには注意だ。韓国はキャッシュレス社会だが、2018年11月には通信会社「KT」の支社で、ケーブル敷設のための地下道から出火。周辺でのインターネット通信が麻痺し、現金を持ち歩かない韓国人は途方にくれた。

これまで日本では、地震などの災害時に、インターネットなどのライフラインが断たれたことを想定した対策はよく議論されてきた。今後は感染症での外出制限を想定し、インターネットを通じた宅配サービスやキャッシュレス決裁のさらなる普及、活用に取り組んでみてもいいと思う。(2020年5月 ソウル支局