落書きの背景:ワシントン 古本陽荘
11月の米大統領選の民主党の候補指名争いは予備選が集中した3月3日のスーパーチューズデー前後で急展開し、ジョー・バイデン前副大統領(77)とバーニー・サンダース上院議員(78)の一騎打ちとなった。民主党の主流派が一斉にバイデン氏の支持に回っており、サンダース氏は厳しい戦いを強いられている。党全体の融和を考えた場合、追い詰められたサンダース氏の支持者が今後、どう振る舞うかが焦点になりそうだ。
選挙戦から撤退したマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長(78)の陣営が2月24日に発表した記者向けの広報文の内容は「落書き」についてだった。中西部イリノイ州シカゴの選挙事務所などで落書きが相次いだ。そして、サンダース陣営があおった結果だと非難した。落書きで最も多かった言葉が「オリガーキー(寡頭制)」。富豪であるブルームバーグ氏が、カネの力で政治を操ろうとしていることへの反発という意味だ。選挙集会でサンダース氏は「我々は民主主義であり、オリガーキーではない。選挙をカネで買うことはない」とブルームバーグ氏を批判する際にこの言葉を使っていた。
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