感染症が断った人的交流 ソウル・渋江千春

a]çt@–{ŽÐˆõ@ƒƒEƒ‹Žx‹Ç@m‹LŽÒ‚̖ځn人が動けば経済が動く。新型コロナウイルスの感染が拡大した韓国で、当たり前のことを日々実感している。政府が集団行事の中止のみならず、会食などの自粛も求め、自宅勤務を推奨。飲食店には空席が目立ち、人通りも格段に少なくなった。日本でも学校が休校になり、スポーツや文化イベントの自粛が要請されていると聞き、少なくともソウルと日本は似たような状況だと考えていた。

3月上旬の時点で、韓国全国では数千人の感染者が出ていたものの、約9割は南部の大邱市と周辺に集中していたからだ。大邱からソウルまでは新幹線のような高速鉄道、KTXで約2時間かかる。だからこそ、3月5日、日本政府が韓国人に対するビザ免除の停止などの入国制限強化措置を決定したことには驚いた。

韓国も対抗措置として類似の措置をとり、日韓間の一般人の往来はほぼストップした。今まで1日に1万人近くの日本人が韓国に入国していたが、韓国法務省によると、措置実施初日の9日に韓国に入国した日本人は、長期の滞在許可を持つ5人にとどまった。国土交通省によると日韓では週に約620便の航空便があったが、韓国の大手航空会社、アシアナ航空が旅客便全便の欠航を決めるなど、便数が激減。貨物輸送も影響を受けた。韓国の郵便局は日本の地方向けの国際スピード郵便の受付自体を停止、受け付ける地域でも1~2カ月以上かかると説明している。

日本政府が措置を決定した5日時点で、クルーズ船を除いても国内で約300人の感染者が発生していた。水際対策よりは、国内での流行対策に重点が移る時期に至ってからの措置には疑問がわくが、未知の部分も多い感染症予防のためだ。日本の措置が適切だったかは流行終息後に検証されるべきだろう。

これまでいくつもの懸案を抱えつつも、日韓両政府は人的交流の重要性を確認してきた。感染症対策でくしくも、人的交流までが断たれてしまった。昨年の輸出規制強化措置後の不買運動や日本旅行自粛が尾を引く中で、さらに日本離れが進まないか心配だ。新型コロナウイルスの流行が終息した後の両国政府の対応に注目したい。(2020年4月 ソウル支局)