香港中文大で起きた若者の対立:台北 福岡静哉
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香港中文大は郊外の小高い山のふもとにある。11月、このキャンパスが「戦場」と化した。活動に参加していた男子学生、蒋さん(21)=仮名=にキャンパス内で当時の様子を聞いた。

発端は11日。全土で交通機関をマヒさせて政府に圧力をかける運動が呼び掛けられていた。キャンパス東端の通称「二橋」が高速道路上に架かっているため、学生らは橋からレンガやゴミなどを落として交通を妨害。駆けつけた警官隊が催涙弾を発射し、攻防が始まった。警察も当初は大学の自治を尊重して敷地外にいたが12日朝、二橋付近にある敷地内の道路に進入。学生ら5人を拘束し、仲裁に入った学長の付近にも催涙弾を撃った。この日以降、過激な暴力も使う「勇武派」と呼ばれる若者らが大勢、駆けつけた。

蒋さんは「13日には内部対立が始まっていた」と証言する。勇武派が学内用のバスを乗り回して事故を起こしたり、火炎瓶を製造している近くでタバコを吸ったりしたため学生の反発を買ったという。蒋さんは「学生たちは勇武派に対し『キャンパスがないがしろにされている』と不満を募らせた」と指摘する。学生がキャンパスから離れ始め、13日には外部者の人数が学生を上回ったとみられる。

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若者らが乗り回した学内用バスは今も現場に放置されていた。車体には
「報仇」(報復)などとたくさんのスローガンが書かれていた=香港中文大で2
019年12月7日、福岡静哉撮影

蒋さんによると、15日未明には敷地内にいる勇武派のリーダー格の人物らが「代表」を名乗り、数人による「代表者会議」を開いた。午前3時、覆面をした3人の「代表」が敷地内で記者会見を開き、11月24日に予定されていた区議選を予定通り実施するよう政府に要求した。当時、政府はデモが激化すれば区議選を延期すると表明していた。

「なぜ中文大の学生でもない外部者が勝手なことをするのか」。学生らは激しく反発し、朝までにほぼ全ての学生が大学を去った。勇武派の若者らも新たな「戦場」になり始めていた香港理工大に転戦し、中文大の攻防は幕を閉じた。警察が検問を実施しなかったため、大半の学生や若者らは拘束されずに逃げ切った。

私が現地を訪れた12月初旬の時点で、二橋付近は立ち入り禁止が続いていた。「リーダーがいないことが内部対立につながった」。蒋さんはそう痛感している。(2020年1月 台北支局)

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立ち入り禁止が続く最激戦地の「二橋」を見つめる蒋さん(左手前)=香
港中文大で12月7日、福岡撮影