佐賀県知事のトップセールス:上海 工藤哲

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習近平国家主席の訪日の調整が進み、安定基調の日中関係。この雰囲気を追い風に、知事ら地方自治体の首長の「上海詣で」が相次ぐ。各地から頻繁に来ているが、日程が詰まっておりメディアが取材できる機会は実はそれほど多くない。そんな中、11月に佐賀県が総領事公邸でPR イベントを開いた。

佐賀県と上海は2012年から、中国の格安航空会社(LCC)の春秋航空のフライトが結ぶ。18年だけで4万人近くが利用した。春秋航空の王正華会長夫妻は何度も佐賀を訪れ、交流を深めてきた。

山口祥義知事は「ここ数カ月で福建省、貴州省を訪れた。毎週のように中国に来ている状況だ」と語り、佐賀は和牛やバルーンフェスタ以外にもタイやフィリピン映画のロケ地として知られ、アニメや化粧品を通じた魅力作りも進めていると紹介した。

知事はこのほか、秋の祭「唐津くんち」や潮の満ち引きがある大魚神社の鳥居、京都の清水寺よりも舞台の高さがある祐徳稲荷神社についても言及。「外国人旅行者のリピーター率は非常に高い。お待ちしています。佐賀、最高!」とこぶしを握った。

王会長は「家族が病気になれば全部佐賀で治療したい」と応じ、親密ぶりを示した。春秋航空は上海にとどまらず、19年から陝西省西安と佐賀を結ぶ便も就航。関係はさらに深まる。

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春秋航空幹部や上海の観光関係者に佐賀県をPRする山口祥義知事(中央)=上海の日本総領事公邸で2019年11月20日、工藤哲撮影

山口知事は取材に「日本の各地は人口減に悩んでいる。日韓関係も厳しい状況なので、佐賀はマルチ戦略でさまざまな国とつきあいを広げていく」とし「中国の人との交流は親密さの蓄積が大きい。この蓄積が新たな連携を生む。トップが直接中国に来ることで話が進むことも多い。九州の中心に佐賀があり、将来の布石を考えるにあたり上海は素晴らしい位置にある。相互に利益をもたらす関係をどう築けるかが今後の(発展の)試金石だ」と見通した。

総領事館によると、19年に上海市や周辺4省を訪問した首長(知事、市長、町長)は延べ30人を超え、増加傾向にある。地元の空港と上海との直行便増便を中国東方航空や春秋航空などに働きかける訪問も目立つ。日韓関係や香港情勢が見通しづらい中、上海と日本の地方都市との動きからは、政府間とはまた違う関係がうかがえる。(2020年1月 上海支局)