トランプ大統領とFBIの攻防:ワシントン 古本陽荘

 

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2016年米大統領選挙でトランプ大統領の陣営とロシアとの間に癒着があったとされる疑惑は、モラー特別検察官の捜査報告書では認定されなかった。だが、ロシア疑惑に関連する調査はいまだに続いている。トランプ氏は連邦捜査局(FBI)がトランプ陣営を対象に「スパイ行為を行った」と主張してきた。こうした主張を否定する内容の調査報告書が12月9日に公表された。

司法省の監察官が進めていた調査で、トランプ陣営の顧問だったカーター・ページ氏が捜査対象となったのが適切だったかが一番の焦点だった。「政治的な偏向や不適切な動機が影響を与えたという証拠は見つからなかった」というのが結論だ。

ページ氏はロシアと接触した形跡があり捜査対象とならない方がむしろ不自然だった。ただ、報告書は捜査を進める中で不正行為があったと認定した。FBI がページ氏を盗聴するための捜査令状を請求した際、不都合な事実が消えていた。

ページ氏は数年にわたり、中央情報局(CIA)の情報提供者だった。FBI の当局者が令状を請
求した際、提出した電子メールの内容からCIAの情報源であることが消された形跡があった。政府に協力していることが分かると裁判所から令状が出ない可能性があり、意図的に隠した疑いが浮上した。

トランプ氏は、この不正を見逃さなかった。報告書が公表されると記者団に「思ったよりひどいことが起きていた」と語り、FBI に非があったことを強調した。ツイッターでも「彼らは私にスパイ行為を行っていた」と従来の主張を繰り返した。

報告書の核心は「トランプ陣営を捜査する適切な理由があった」ということだ。政敵の民主党を有利にするようなスパイ行為を否定する内容だ。

トランプ氏は「エリートが支配するワシントンを改革する」との姿勢を強調してきた。その際に「抵抗勢力」として敵に見立ててきた一つがFBI だ。FBI が白認定されてしまうと都合が悪い。トランプ氏に近いバー司法長官は、今回の調査とは別ルートで調査を進めている。大統領が黒と言っても、白いものは白いはずだが、無理やりに黒だと認定する別の報告書が出てくる恐れが否定できない。(2020年1月 北米総局)