毎日新聞特派員の目 ワシントン

電話に出る人、出ない人 ワシントン・古本陽荘

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2020年米大統領選の投開票日(11月3日)まで1年を切った。トランプ大統領が再選するのか、野党・民主党の候補が再選を阻むのか。接戦になると予想されており、どちらが勝つかを予測するのは困難だ。

米紙ニューヨーク・タイムズのポッドキャスト番組「ザ・デイリー」が、興味深い取材の一幕を紹介していた。同紙が大統領選に関する世論調査を行っている現場に記者が足を運ぶ。調査対象は接戦となっている州だ。電話をかけているアルバイトに感想を聞く。どの州の電話対応がよく、どの州で回答を得るのが難しかったかについてだ。興味深いことに、感想は一致していた。回答を得るのが楽だったのは中西部アイオワ州、最も難しかったのが中西部ミシガン州だった。

アイオワは、大統領選で各党の大統領候補を選ぶ党員集会・予備選が最初に行われる州として知られる。最初の戦いということもあり、世界中からメディア関係者が集まる。それだけお金が落ちることになり、アイオワにとって選挙は「主要産業」の一つだ。世論調査への反応がよいのは納得できる。

一方のミシガンは、自動車産業の中枢・大都市デトロイトを抱える。同紙によると、世論調査では、大学教育を受けていない白人有権者の回答数が少なく、全体の傾向をゆがめてしまうという。白人労働者は16年大統領選でトランプ氏の支持基盤だった。

人種や学歴、性別によるサンプルのゆがみは、独自の計算式で修正される。同紙の調査(10
月13~26日実施)では、ミシガンでトランプ氏とバイデン前副大統領が戦った場合、現時点では「まったくの互角」ということが修正値で分かった。ただ、修正値を導き出しているのは過去のデータだ。次の選挙で、新しい傾向が出てきたら、計算式がひずみを生む恐れがある。

分断傾向が顕著な米国では、大統領選で接戦となる州はそれほど多くはない。実際に勝敗を決めるのは6~10程度の州だ。ミシガンなど激戦が想定される州の世論調査には注目が集まる。しかし、本当に世論調査の実施方法が正しかったかは、選挙が終わってみないと検証できないというのが実態だ。(北米総局 2019年12月)

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