スーパー視察に同行 上海・工藤哲

H“¡“N@–{ŽÐˆõ@’†‘‘‹Ç@m‹LŽÒ‚̖ځnスマートフォン決済の使い勝手や店舗の無人・省力化の実情を知ろうと、九州や中国地方でスーパーを展開する「サンリブ」(本社・北九州市)の幹部社員約15人が9月、上海を視察した。一部の日程に同行し、印象を聞いた。

サンリブは昨年まで、海外研修の行き先は米国だった。品ぞろえや売場づくり、サービス面や施設管理などを参考にしてきた。だが中国のアリババの「支付宝」やテンセントの「微信支付」といったキャッシュレス決済の関心が近年高まるとともに、地元の利用客の高齢化で軽トラックの移動販売やインターネット注文の需要が年々増えてきた。こうした事情から今回は実験的に上海に切り替えた。

銀行の駐在員からレクチャーを受けた後、浙江省杭州市のスーパー「盒馬(フーマー)鮮生」や上海の日系コンビニエンスストアの中国オフィスなどを訪れた。スーパーでは無人レジ決済を試し、配送システムや静脈認証の自販機などを見て回った。

スマホを値札にかざすと画面に商品情報が表示される機能や、値段を素早く読み取るセルフレジ、清掃や宣伝を手がけるロボットに驚く社員も多かったが、すぐ導入できるか、となると必ずしもそうではない。システム立ち上げ・維持や商品の配送には人手やコストがかかる。中国ではスマホ画像だけを見て商品を注文する人は多いが、日本人は実際に手に取らないと信用しない、という傾向の違いもある。

柳田宗樹専務は「スーパーは日進月歩で変化している。AI やIT、ビッグデータなどのシステム導入を早々と決断すると誤りそうな気もするが、後手に回ると乗り遅れる。タイミングを見極めるのが難しい。キャッシュレスの対応が必要なことは十分理解できた」と振り返った。

中国の新技術がメディアで伝えられる機会は増えたが「生活にどれほど役立つのか」となると理解に苦しむ機能も実は結構ある。「無人コンビニ」なども「機械化しすぎて逆に非効率なのでは」と思えたりする。中国企業も試行錯誤の途上で、日本側としては長所短所を冷静に見極め、導入のタイミングをうかがう必要があるのだろう。

柳田専務は「中国のスーパーは定点観測が必要だ」と語る。視察のその後に注目したい。(上海支局 2019年11月)

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大手スーパー「カルフール」のセルフレジを見る「サンリブ」の社員ら=上海市内で2019年9月6日、工藤哲撮影