「オバマの再来」候補の人気 ロサンゼルス・長野宏美

ロサンゼルス長野 (2)

「オバマ前大統領の再来」「民主党のホープ」。来年の米大統領選に向けた民主党候補の指名争いで注目されているのがベト・オルーク元下院議員(46)だ。民主党では20人以上が出馬し、大混戦が予想される中、3月の立候補表明から24時間で、党候補トップの610万ドル(約6億7000万円)の献金を集めた。

メキシコ国境に近い地元テキサス州エルパソで3月30日、初の大規模集会を開催。ロサンゼルスでも演説のテレビ中継を見る「ウオッチ・パーティー」があると聞き、「どんな人が支持しているのか?」と思い、足を運んだ。

参加者は近所に住む11人。会場はテレビ制作の仕事をする白人女性サラ・トゥルーさん(29)の自宅アパートだった。米国の選挙では支持者らが草の根で、「演説を見る会」を開いたり、戸別訪問で支持を呼びかけたりするのが盛んだ。候補者の公式サイトで、イベント主催者やボランティアを募集しており、気軽に関われる。

トゥルーさんも政治イベントに携わるのは初めてだという。オルーク氏は昨年11月の中間選挙で、共和党が圧倒的に強い南部テキサス州の上院選に出馬。現職のテッド・クルーズ氏(48)に小差で敗れたが、分断をあおらない姿勢が支持を広げた。市議を経て、2013年から下院議員を3期務めたが、それまでは無名だった。だが、その「若さ」や「清新さ」が魅力だという。

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オルーク氏の「演説を見る会」の参加者。中央の犬を抱えた女性がトゥルーさん。
後列左から3人目がレイノルズさん=米ロサンゼルスで2019年3月30日、
長野宏美撮影

トゥルーさんは「彼は異なる考えにも耳を傾けようとする。既得権を守ろうとするワシントン中枢の政治家とは異なり、本当に米国を変えようとしている」と評価した。16年の予備選では民主党候補のヒラリー・クリントン元国務長官(71)に敗れたバーニー・サンダース上院議員(77)に投票した。サンダース氏は今回も立候補しているが、オルーク氏の若さに期待したいという。

参加した弁護士の白人男性パトリック・レイノルズさん(56)は前回はクリントン氏に投票した。理想主義的なオルーク氏の演説に「希望を感じる」という。一方で、「同じ党なので、どの候補も嫌いではない。討論会で違いを見極めるが、あまり過激すぎるのは受け入れられない」と話した。(ロサンゼルス支局 2019年5月)