米民主党を振り回す新人議員たち ワシントン・古本陽荘

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トランプ米大統領が2016年大統領選で当選してから2年以上が経過し、共和党は大きく変わったと指摘される。財政規律重視派の声は小さくなり、国際秩序維持のための米国の指導的立場の重要性を主張する議員も少なくなった。

今度は、昨年11月の中間選挙で「反トランプ」の風を受けて躍進した民主党が変化し始めたという声をしばしば聞くようになった。中間選挙で民主党が議席を増やした結果、「最も多様な議会」が誕生した。女性議員数は過去最多で、イスラム教徒の議員が2人。民主党の現職議員を予備選で破って当選したアレキサンドリア・オカシオコルテス氏(29)は、急進的な地球温暖化対策を掲げる運動の矢面に立ち、スター扱いだ。

新人議員の言動が注目を浴びるなか、ソマリア生まれの移民でイスラム教徒のイルハン・オマー氏(37)が「外国に忠誠を誓うよう求める政治的な影響力」について語ったことが物議を醸した。オマー氏はそれ以前に親イスラエル団体に批判的な発言を繰り返していた。発言はユダヤ系を批判する意図があると受け止められ、共和党は反ユダヤ的言動を非難する決議案を要求。一方で、民主党の新人議員らからはオマー氏の発言は「ロビー団体の影響力の大きさを問題視したもので非難に値しない」と擁護する声が上がった。

結局、民主党指導部は反ユダヤ的な言動にとどまらず、白人至上主義や反イスラムも含めたすべての「憎悪」を非難する決議案を用意。3月8日に下院で採択された。反ユダヤ非難決議案とした場合、オカシオコルテス氏も含め新人議員が造反し、中間選挙で躍進した民主党の勢いが一気に失われる恐れがあった。党全体が新人議員らに振り回されたというのが実態だ。

政治経験のなかった議員が政界入りし、有権者の多様な意見が政治に反映されることは望ましいことだ。一方で、民主党の新人議員らは急進的な政策を掲げ、党指導部の指示に従うという意識が希薄だ。一歩間違えば党内に混乱をもたらす存在になりかねない。さっそくトランプ氏は「民主党は反ユダヤの政党」と騒動の揚げ足取りに躍起だ。(北米総局 2019年4月)