与党大敗で混とんとする次期総統選 台北・福岡静哉

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台湾の統一地方選は蔡英文総統(62)が率いる与党・民進党の大敗に終わり、蔡氏は党主席を辞任した。2020年1月ごろが見込まれる総統選に向け、民進党と野党・国民党で総統選候補の選出に向けて動きが本格化する。

蔡氏は次期総統選に再選を目指して出馬するのか。賛否は分かれる。総統候補は遅くとも19年春までに候補を決めないと出遅れる。その時点で仮に蔡氏が「不出馬」宣言するとどうなるか。日本のように議院内閣制ならすぐに国会で新しいトップを選出すればいい。だが大統領制の台湾では事情が異なる。20年5月の総統任期満了まで民進党政権は完全にレームダック(死に体)化する。「出馬派」は、与党の優位性を捨ててまで新人に替えても勝機は更に薄まるとの見方だ。

台湾写真①
党幹部会合で統一地方選の大敗を総括する蔡英文総統=民進党本部で2018
年11月28日、福岡静哉撮影

「不出馬派」はこう考える。まず人気が低迷した蔡氏の再選は難しい。その上、台湾では総統選と同時期に立法委員(国会議員)選がある。小選挙区のため選挙の「顔」は重要だ。蔡氏より比較的支持率が高い頼清徳行政院長(59)の方が好ましい、というわけだ。だが頼氏は統一地方選の大敗で連帯責任を負う立場。また頼氏は台湾独立主義者を公言しており、総統になれば対中関係が蔡政権以上に悪化する恐れがある。民進党内では今後、次期総統選を巡り激しい議論になるとみられる。

台湾②
民進党で次世代のホープと目される頼清徳行政院長=行政院で18年6月、
福岡撮影

国民党内も複雑だ。有力候補は呉敦義主席(70)と、前回の16年総統選で蔡氏に敗れた朱立倫氏(57)。呉氏が総統候補を狙う上で、キーマンは高雄市長選に当選して今や台湾で最も人気のある政治家・韓国瑜氏(61)だろう。韓氏は、もとは高雄に縁もゆかりもなく、農業団体などの組織票を固めたのは高雄出身の王金平・前立法院長(77)とされる。王氏は韓氏に貸しを作り、党内における影響力を増した。王氏が誰を推すかが、候補者選びに影響する可能性がある。呉氏は人気が低迷しており、総統選候補者を世論調査で決めれば朱氏が圧倒的に有利だ。呉氏の党執行部が今後、総統選候補の選び方をどう決めるかも大きなポイントとなる。

台湾③
国民党主席の呉敦義氏(前列中央)。人気は低迷するが、次期総統選への出馬
を狙う=国民党本部で18年8月、福岡撮影

さらに無党籍で若者に人気の柯文哲・台北市長(59)が総統選に出馬するとの観測もあり、台湾の政局は波乱含みだ。(台北支局 2019年1月)