「ヨーヨー大国」の予感 上海・工藤哲

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小学校のころに遊んだ「ヨーヨー」。40代前半の筆者としてはテレビドラマ「スケバン刑事」でヒロインが使っていた武器を連想するが、中国の若者の間で「競技ヨーヨー」の人気が高まっている。8月にヨーヨーの世界大会が上海で開かれ、その様子を見に行った。

ここではヨーヨーは単なる遊びではなく、スポーツと位置づけられている。1990年代から日米を中心に競技化が加速し、その後中国など世界30カ国以上で普及したという。主に10~30代の男性を中心に選手層が広がっている。

3分の音楽に合わせてステージ上の選手が自由にヨーヨーを手に演技し、その技術の難度や表現力の高さを審査員が採点して競うのだ。

入場制限がかかり、数百人の若者らが会場を埋め尽くす中、とりわけ注目を集めていたのが、世界王者の高田柊(しゅう)さん=横浜市立大=だ。大会では、アクロバットを交えた技を見せて堂々の3連覇を達成。キレのある動きに中国人がひときわ大きな驚きの声を上げた。

ヨーヨーの世界大会で演技に臨む高田柊さん=2018年8月12日、上海市内で工藤哲撮影
ヨーヨーの世界大会で演技に臨む高田柊さん=2018年8月12日、上海市内で工藤撮影

演技を終えた高田さんに上海の印象を聞いてみた。中国人選手も参加していたが「熱気を感じますね。会うたびにどんどんうまくなっています」と驚く。練習量に勝る日本は世界大会で70%以上の優勝率で優位にあるが「いつ抜かれてもおかしくない印象です」と話す。高田さんは、会場のあちこちで中国人ファンや親子連れから写真撮影を頼まれていた。演技の動画が中国のヨーヨー愛好者の間で広く見られており、知名度は高いとのことだった。

ヨーヨーの世界大会に臨む選手の演技を撮影する愛好者ら=2018年8月12日、上海市内で工藤哲撮影
選手の演技を撮影する愛好者たち=工藤撮影

大会事務局の高宇さん(27)によると、今回の世界大会は中国初の開催で、各国から500人余りの選手が集まった。ヨーヨーは2006年ごろから中国でも普及し始め、その後広東省などを中心に人気が広がった。熱狂的な愛好者は1500~2000人だが、2000万人が手にしていると推測する。学校の友人の影響や動画サイトを通じて興味を持つ人は増えているという。

会場にはヨーヨーの販売ブースが設けられていたが、新製品のヨーヨーを手にする若者の表情は真剣そのものだ。この国は遠からず「ヨーヨー大国」になるかもしれない――。会場でそう予感した。(上海支局 2018年11月)